今日の読書

 「ヒトラーが勝利する世界」*1読了。タイトルは刺激的だが、中身はすごい地道な分析ばかり。シミュレーションっぽいのは真珠湾第二撃問題と、あと西側連合軍のベルリン進撃だけだった。何にせよ「これこれの理由でこういう局面になった」の部分が非常に丁寧で、単なる第二次世界大戦の通史としてもかなり読めた。
 あと、書いてる人がニュルンベルク裁判で被告から聞き取り調査していたりとか当事者が後世の歴史家ごっこをしていて、そういう意味でも面白かった。
 視点はかなり日本人からすると強烈で、「原爆を落とさなくても日本人は降伏したと思うが、戦後の核使用を抑制する点では投下には意味があった」とか「ソ連の意図が分かっていたらあっさりポツダム宣言を受諾して戦争終わってたはずだ」とかはあまり考えなかったことが書かれていて有意義だった。