今日のスタオペ

 というわけでやっぱりスターシップ・オペレーターズを見た。
 今回の話は圧倒的に不利な宇宙戦闘でSF的に戦う、というもので面白かった*1んだけど、明らかに詰め込みすぎと言うか尺が足りてない気配満載で、なんというか、トランプの家を見ているみたいだった。1枚抜くと全部崩れそうというかなんというか。
 いや、そういうのは大好きですよ、せっぱつまってる感とか。ナースエンジェルりりかSOSの最後のほうのヤバイぐらいの加速っぷりとか大スキですよ。・・・口調をライラどんぽくすると嘘っぽさが増すだけか、やっぱり。やめとこ。

 まあ見た感じ、削れるギミックとか場面とかほとんどなくいし、*2、説明もギリギリの量に切り詰められてる。自分としては許容範囲だが、たぶん普通には説明不足とか描写不足って評価するべきだろう。そういう意味ではなんだか30分アニメの限界に挑戦してるみたいな印象は受けた。パズル的な構築とかは自分個人としては好みだが、まあ世間的にはそういうのは評価する部分ではなかろう。
 とりあえず、今まで一回も見てなくて今回から見たのであれば、「スゲェ、面白!」とか言って終わっていたんだと思うけど、過去2話は見てるので、やっぱり構造上の問題とか欠陥とかが透けて見えてしまう。で、まあ「惜しいなあ」という感想もかなりある。
 たぶん、描写の説得力が足りてないのがそこら辺の最大原因で、解決策もある程度考えられる(嘘に引っかかる場面とか、戦闘の展開とかは会話を何個か追加するだけで説得力がまるで違うのは容易に予想できる)んだけど、物理的に時間が足りないのでたぶん解決しきるのは難しい。
 もちろん目の前に神だか悪魔だかカイ・ブッディだかが現れて「脚本のできはいいの? 悪いの?」とか聞かれたら「悪い」って即答するとは思うが。でも問題の淵源はたぶん、むかーし、浅野っちの言っていた言葉である「出来の悪い群像劇みたい」な部分にあるんだろう。要するにキャラクター性の部分と宇宙戦闘やる物語部分との両立が難しいと言うか、30分アニメ13回に両方詰め込むのは無理ってことで片付けていい気はする。
 もっともそのあたりを詰めると、「じゃあ何を売りにした話(アニメ。TVアニメ。商品。メディアミックス商品群)なの?」ってことになってしまう。どのあたりを対象に作っているのかってことで。極言すれば「優れた作品」とか目指さなくてもビジネスとして成立させることはできるし、そもそも高品質=優れた作品って保証もないし。
 まあでもその辺り全部考慮した上でもなお「惜しい」と浅野っちが言うのは理解できるし同意もできる。要約するとAIRのDVDがどのぐらい売れるのか非常に気になるということだ(そうか?)

*1:ただし自分は小2の頃からのSF者なんでそういうギミックに対する評価を甘めに付けるバイアスがかかっている可能性は大

*2:話の構造を巨視的に組み替えたらとかそういうのを別にして、だけど